2024年の広島での転職市場動向を解説

今や「人材採用」は企業が直面する経営課題の一つですが、「人材採用」の難易度は日に日に増すばかりです。2023年度は売り手市場が継続する中で求人数も増加しており、転職市場は活況を呈していましたが、2023年度での採用市場動向を踏まえて、2024年度のトレンドについて、日頃企業や求職者の転職支援を行う人材紹介会社として広島での市場動向を解説いたします。
自社の採用活動の参考にしていただければ幸いです。

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1. 2024年の広島の転職市場は?

広島労働局が発表する広島県内の有効求人数をみると、2020年3月では57,092件、2021年3月:62,661件、2022年3月:69,275件、2023年3月:71,782件。そして、現時点で最新公表値である2024年1月では68,130件。
2023年3月を前年と比較すると104%の増加率であり、2024年1月の有効求人件数から予想すると2024年3月も前年に引き続き増加傾向にあると考えられます。
当社にご依頼いただいた求人数については、2020年3月時点と比較すると、2023年3月では205%の増加率で約2倍になり、2024年2月時点でも変わらず増加傾向です。
以前から人手不足が顕著であるITや建設業界はもちろんですが、特定の業種に限らず幅広い業界からの求人依頼が増えています。
そして、特徴的なこととして、これまでは人手不足の課題感が強かった中堅・中小企業からのご依頼を中心としていましたが、大手企業でもこれから更に獲得競争が激しくなる環境を不安視し、先行投資で大量に採用枠を増やし、これまで以上に積極的な採用を行っています。
また、ハローワークと比較し、転職ナビサイトや当社の様な人材紹介会社への依頼求人数の増加割合が大きい理由として、自社やハローワークなどで採用できない難易度の高い採用や、コストをかけても確保したい緊急度・重要度の高い採用を行う企業が増えている様に感じております。
これ以降も、ますます中途採用市場が激化していくことは間違いありません。

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2. 選考方法に変化はあるか?
選考期間が短くなりました。
コロナ前であれば選考に2ヶ月程度かかることのしばしばあり、応募から内定まで1カ月半から2ヶ月が平均でした。オンライン面接やリモートワークが一般化した現在では、オンラインでの面接や筆記試験の実施が結果的に時間短縮に繋がり、内定まで1ヵ月から1ヵ月半で選考が終了します。
一方で、オンライン面接では人柄や雰囲気をつかむことが難しく、面接で会って判断したいという企業の意向も多く、一次面接はオンライン、二次面接以降は対面で実施するパターンが多いです。求職者側も、オンライン選考で自分の人生を左右する就職先を決定するには不安要素が多く、実際に一度は訪問してみたいという考えを持つ方が多いです。
いずれにしても、人材の取り合いが激化している今、それら選考スピードについていけない企業は、以前にくらべて、選考途中での辞退されるケースや内定辞退など頻繁に起こっているのではないでしょうか。
某求人サイト運営会社の調査によりますと、求職者の8割が複数の企業に応募しており、応募先6社以上と回答した求職者は45%に及びます。

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3.転職者の年収に変化はあるか?
大手企業での賃金ベースアップなどがニュースで取り沙汰され賃上げムードの中、求職者の年収アップ意向はますます高まっている様に感じます。上記で記載した通り、求職者の8割が複数社応募・内定を獲得する中、入社承諾した企業の決め手となった理由をお聞きしておりますと、これまで以上に「給与」を上げられる求職者が増えています。
以下転職動向調査からも分かるように、入社を決めた理由の1位が「給与が良い」、反対に選考を辞退した理由の1位も「給与が低かった」となります。

画像引用元:マイナビ 転職動向調査2023年度版

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4.優秀な人材を獲得するために企業はどのような取り組みをしているか?
一次面接を人事担当者だけでなく、想定配属先のマネージャークラスが担当する企業が多いです。特に技術職の方は高い技術力をもった人の下で働きたいと感じて転職する方も多く、エンジニアであるマネージャーが一次面接を担当することで高い技術レベルの話ができ、選考の早い段階から応募者の気持ちをグリップしようとしています。
また、採用に人的リソースを割く企業も増えています。以前のようにその他管理部門の業務を兼任しながらの採用活動では、応募者へのフォローが行き届かず優秀な人材を採用する事は不可能です。本気で採用活動を実施している企業は、新卒・中途それぞれに専任者を置いて丁寧な採用活動を実施しています。
それと、優秀な人材を獲得したいのであれば優秀な人材に採用を担当させる企業も増えています。営業職が自社プロダクトの拡販を行うように、採用担当者は会社そのものを営業する立ち位置です。会社を売り込む営業力も必要になります。
これはかなりの英断になりますが、社内一番の営業成績者に採用を担当させる企業もある様です。
また、人事担当者や配属先管理職・役員だけでなく、その他会社メンバーを巻き込んで採用活動を実施する企業が増えてきました。人事担当者や配属想定先の管理職・役員が形式的な面接を数回するだけの選考ではなく、その他社員との意見交換の場を設け、応募者の不安を払しょくして働くイメージをより具体的に持てる機会を作ったり、半日職場体験する機会を与え実際の営業先へ同行してみたり、工場見学や職場見学を1~2時間程度実施してみたりと、いずれの選考方法も、参加された応募者に感想をお聞きすると、選考に臨む前と比較し、入社希望度が高まったという意見が圧倒的に多いです。
企業側からしても、形式的な面接では垣間見れなかった本来の人物を把握できる機会にもなる様です。是非試してみてはいかがでしょうか。

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如何でしたでしょうか。
新卒でも中途でも日々採用の難易度が高まっている昨今、これをやれば絶対に採用できるといった正解はありませんが、日々求職者の方との面談を通して、今の求職者の方がどの様な事を考え、どの様な要望をお持ちかは把握しています。
広島での中途採用に課題をお持ちの企業様は、是非一度お問い合わせ頂ければと思います。

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