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M&Aの成功事例について~M&Aはタイミングがすべて~

経営者が企業の更なる成長や存続について考える時、選択肢のひとつとなるM&Aですが、近年中小企業間でのM&A実施数が加速しています。では実際にどういった企業間でM&Aが行われ、どの様なシナジー効果があるのでしょうか。
前回の『譲受企業のM&A成功へのポイント』に続き、20年近くM&A仲介サービスに携わってきた弊社会長 河野を取材致しました。

―準備は早く、決断は慎重に!―

◇M&A実例(企業データ)                   ※M&A実行当時の数値データ

 
 
 
Q どのような経緯から事業承継をお考えの企業だったのでしょうか。

初めてお会いしたのは、経営者A社長が63歳だった2012年、当社の事業承継(M&A)セミナーへご参加された時でした。
A社長にはご息女がお二人いらっしゃいますが、いずれも既に嫁がれていました。
その為、当初金融機関にてお勤めの長女のお婿さんを後継者にされようとお考えでしたが、健康面に不安が生じたことから、親族へ承継するという選択肢は絶たれてしまったそうです。
そうした背景から、A社長は事業承継の適齢期でもあり、当社事業承継(M&A)セミナーへ参加されたことがきっかけです。
 
 
Q 譲渡企業の企業概要などについて教えてください。

A社長が約40年前に創業された、船舶用電気機器(配電盤や監視盤など)をメインとした、開発・設計から製造・保守まで一貫して行われているメーカーで、経営状況は右肩上がりの企業でした。
 
 
Q M&Aの成約にはどの程度の時間がかかりましたか?

通常のM&Aはご検討期間1~2年程で受託することが多いのですが、本案件は受託まで5年半かかり今まで携わってきた案件の中でも最長のものでした。
A社長は大変勉強熱心な方であり、弊社の事業承継(M&A)セミナーへ2度、また弊社以外の事業承継セミナーへもご参加されました。
またM&A関連書籍の熟読など独学で事業承継について研究されていらっしゃいました。
 
 
Q 何故5年もの時間が費やされたのでしょうか。

理由は二点あります。
一点目は、A社長が独学で事業承継の選択肢としてM&Aという手法を行うことについて研究され、知見を高められる時間を必要とされたことにあります。もう一点としては、企業業績が好調であったこともあり、またA社長がまだまだお元気であったことから、M&Aをする前に企業価値を最大限に高めることに専念されていたためでした。
この時間を設けられたことにより、5年後には企業価値は約3倍にまで成長され、M&Aのタイミングとして最適だというご決断に至ったのです。
 
 
Q A社長のご決断後、譲受企業の選定などはどのように進みましたか?

譲受先のご希望としては同業種あるいは隣接業種であることと、可能であれば県外の企業という条件で全国を視野に入れてお探しでした。
この条件を元に100社以上もの候補先が上がりましたが、A社長がM&Aについて深い見識をお持ちの上でのお相手探しだったので、譲受企業はスムーズに決定しました。
選定された譲受先は、結果として同県内に本社を置きグローバル展開をしている船舶用及び産業用機器に強みを持つメーカーです。
主要機器は世界シェアトップクラスの実績を誇っています。そして企業選定後はスピーディーに最終契約へと進むことが出来ました。
 
 
Q このM&Aによって企業間にどのようなシナジーが生まれたのでしょうか。

事業承継問題だけでなく、造船業界の先行きに不安を抱えていたA社長にとって、将来性のある関連業種の企業とM&Aを行うことで経営のより安定化を図ることが可能となり、また企業が将来的により成長できるという確信をお持ちになられています。そして譲受先企業にとって船舶用電気機器に強い企業を譲り受けたことは、自社の機械分野と融合することで新事業への挑戦を可能にしました。また制御盤などの電気技術の外注内製化を実現する、というシナジー効果をもたらす結果となりました。
 
 
Q 本案件を仲介された感想について教えてください。

ご相談を受けた当初から、業績面など優良な企業であり、後継者不在という課題をお持ちだったので、この解決にはM&Aがベストであり、お相手も直ぐに見つかると確信していました。
そして5年半の時間をかけて企業価値を3倍にまでブラッシュアップされ、ベストなタイミングで素晴らしいお相手とマッチングすることが出来ました。
事業承継型のM&Aだけでなく、成長戦略型のM&Aと言えます。
これまでに仲介させていただいたM&Aの中で最長の時間を費やした案件でしたが、まさに『準備は早く、決断は慎重に』を実施されたケースであり、大変思い入れのあるM&Aとなりました。
 
 
 
最後に
M&A成功事例について掘り下げて見ていくと、譲渡企業のオーナーが企業を存続させたいという前向きな熱意と、譲受企業の成長戦略とが如何にマッチングするか、という部分が根底にあると感じました。
これまで「M&Aの成功へのポイント」を譲渡企業・譲受企業それぞれの側面から、そして今回実際のM&A成功事例についてご紹介させていただきました。
M&Aについて関心をお持ちの経営者の方が、具体的イメージを描いていただく際の参考になりましたら幸いです。

(インタビュワー:佐藤)

前回記事『譲受企業(買い手)のM&A成功へのポイント』はこちらから

前々回記事『譲渡企業のM&A成功へのポイント』はこちらから


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