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アベノミクスで潮目が変わったのか 13/05/15
 アベノミクスで昨年末より大幅な為替変動。ドル円は11月末82円、4月末現在98円と16円、19%強の円安です。
この水準になると、海外より材料や製品を調達している企業にとっては大変な利益圧迫要因となり、各社対応に苦慮されています。

 失われた20年。この間デフレ状態が続き、価格競争、コスト削減、経費圧縮が、当たり前のように経営の要諦となっていました。
しかし、この為替変動により、潮目が変わってきているのではないでしょうか。脱デフレへ向けて政策転換が推し進められている最中、当然、経営の舵取りも変わっていかざるを得ません。

 原価高騰の中で、どのように利益の確保を図っていくのかを思案するとき、俄かにクローズアップされるのが、値決めの重要さです。
利益を生み出す次の方式に当てはめて考えて見ますと、

    ■(売価−原価)×販売数量=粗利益−固定費=利益

売価の安いまま、販売数量を伸ばしても経費を賄える粗利益は中々確保できません。

例えば、以前、
・(売価100円−原価70円)×100個=3000円−固定費2500円=利益500円
の利益構造が、原価が10%上がると
・(100円−77円)×100個=2300円−2500円=▲200円の赤字
となり、販売数量を5%増やしても
・(100円−77円)×105個=2415円−2500円=▲85円の赤字
赤字から脱却できません。そこで、売価を10%上げる(適正化)努力をして、
・(110円−77円)×95個=3135円−2500円=635円の黒字
販売数量を5%減に留める営業努力をすれば、以前より増益の構造が実現できます。

 この式は、卑近なモデルですが、いかに売価(値決め)が重要かがわかります。
現実は、このモデルどおりにはいきませんが、これからの経営の舵取りに示唆を与えてくれます。
この機会に、売価を安易に設定していないか、付加価値どおりの売価になっているか、見直しをしてみることも大切です。勿論、顧客あってのビジネスですので、市場の動向や競合の動きを見極め、さらに商品の付加価値を高める努力をしなければいけません。
収益の安定性を求める中小企業においては、値決めがより重要な経営ポイントになってきていると申せましょう。

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