コラム

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中期経営計画で原点に立ち返る 12/01/18
 永年お付き合いのあるA社より、久しぶりに中期経営計画策定のご支援の機会があった。
来期は、いよいよご子息に経営を引き継ぐ予定で、今一度、会社の今後をどうするか、幹部管理者を交えて目標像を明らかにしたいというのが社長の考えだ。

 策定期間は約4ヶ月。わが社の歩みを振り返り、今後の環境変化を予測する。そして、環境適合の成長戦略をどう打ち出して行くか、議論に議論を重ねて、中期経営計画がまとまっていった。
そんな矢先、ある幹部から
「ビジョンは机上の理論、先が見えない中で目標を描くことはナンセンス、現実は目の前のことで一杯だ」
といった旨の発言が、協議の中で発信された。
 この幹部は、メンバーの中でもリーダーシップのある方なので、影響は絶大。討議が凍りつき、ややしらけたムードが漂う。
コンサルタントである私も、一瞬、興ざめの想いで皆への影響を懸念した。
この時、専務がピシャリと一言「改革へ先頭を走ってもらわないといけないリーダーが後ろ向きでは困る」と、・・・事無く協議は続行した。
 実は、このような発言をされる幹部が、どの会社にいってもおられる。大体が実力者で、皆に一目おかれている。営業、製造、経理、それぞれの部門では無くてはならない存在だ。
 しかし、そんな幹部が会社の成長を阻害している場合が多い。現状路線でいかに最大限の利益を出すか、この一点だけに集中して、改革が進まないからである。先々のためにいかに布石を打って行くか、この点が欠けているのだ。ここが経営の難しいところである。

 経営の要諦は、短期の業績確保と中長期の戦略展開を同時に遂行することである。
目先の業績確保に汲々としていても、経営者は常に中長期の目標と展望を持っていなければ、会社の存続は望めない。
 しかし、環境は厳しい・・・当たり前である。経験則から言えば、いつの時代も環境は厳しいのである。変わるからである。ある者は変化に手を拱き、ある者は変化の機会を活かしていく。過ぎ去ったら誰でも分かる。今、自社の取り巻く環境を見つめ、変化の機会をどう捉えて手を打つか、それを考えなければ経営とは言えないのではないか。

 今一度、経営の原点、会社の原点に立ち返って、将来を見据えてはいかがでしょうか。そのために中期経営計画が、中小企業経営の最高の武器になると思うのだが・・・。

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